GWはどこに登ろうか?
今回の山行は、山登りは二度目という友だちの同行なので距離や標高差が少なく、それでいて景色が楽しめる山ということで北八ヶ岳に行くことにした。
初めは蓼科山にしようかなと思ったのだが、7合目登山口だからだと1時間30分くらいで登りきってしまい同じコースを戻るというのが味気なかったし、また何より昨年の10月に一度登っているので、どこか違うところに行きたいというのもあり、まだ登ったことがない北八ヶ岳の山々に登ることにした。
コースは冬期閉鎖が先日終わった国道299号で麦草峠まで行き、そこから茶臼山(2384m)~縞枯山(2403m)~北横岳(2480m)~ピラタス蓼科山上駅~麦草峠に戻ってくる周遊コース。ちなみに麦草峠まで凍結なくノーマルタイヤで全く問題なかった。
3座登るのである程度のアップダウンはあるが、麦草峠で既に標高が2100mもあるのでよく登っている丹沢の標高差1300~1400mに比べたら体力的にはかなり楽。
何度か雪が積もった山には登っているが、初めから1メートル近い雪が積もったルートを最後まで歩くのは初めての経験だ。
スタートから30分、ルートロスに気づく。
雪の踏み跡(トレース)が段々と薄くなっていって本当にこのルートでいいのだろうかと不安になる。本来、向かうはずの茶臼山が右後方に見えてしまっている。
同様に前方で地図を見ているグループに出くわして声を交わす。同じく茶臼山方面に向かう予定。どうやら間違っているらしいということで今来たルートを10分ほど引き返す。
分岐の道標の矢印部が折れて気付かなかったようだ。だが本来向かうはずのルートの分岐部からのトレースも薄く、それも気付かなかった理由だろう。
今回の行程中、そのような事が何度もあった。本来向かうはずの方向とは反対方向に濃いトレースが付いていたり、標識の矢印と明らかに違う方向にトレースがあったり...
雪道では、夏の登山道の明確な道とは異なり、色々とある障害物の上に平坦に雪が積もっているので、その先の目的場所が同じなら歩きやすい、直線的な方向にルートが出来ていくようだ。
とは言え、初めて歩くコースでは本当に不安になる。今回は、人も多い山の残雪期で天気もある程度、遠くを見渡せる条件だったので最終的に大きな道迷いをせずに進むことができたが、もし厳冬期の吹雪の中などで視界が利かず、トレースに雪がすぐに被ってしまうような条件なら、いとも簡単に遭難してしまうだろうなと心から思った。
やっぱり十分な装備とGPSの携帯またはコンパスの知識などは重要だのだなと改めて感じた。
天気は、晴れではないがある程度遠くまで見渡せる感じ。天気予報によると今日の午前中は晴れのはずだったのに...
林中を歩いている間、風はさほどは感じないが、一度稜線に出るとものすご~い強風が吹いている。アルバムの山頂などの写真では風がないように見えるが実際は「飛ばされるんじゃないか?」っていうくらいの突風が常に吹き荒れていた。特に北横岳の山頂では風速30m以上はあるんじゃないかっていうくらいだった。
北横岳からの下山途中天気が次第に怪しくなり、ピラタス山頂駅まであと10分くらいのところで雨に降られ、一時、山頂駅の二階にある待避所で雨が落ち着くのを待つ。
天気も悪く展望もさほどなく、しかも寒いし...
このままロープウェイで観光客と共に下界に戻りたい気持ちに一瞬なったが、雨も落ち着いてきたので麦草峠までの4キロの残りの道のりを1時間ちょっと掛けて頑張って戻った。この雪道のトレースがはっきりしていて本当に助かった。
今回は最初から最後まで全て楽しくて快適というばかりの山行ではなかったけど、色々と新たな経験もできて本当に勉強になった山行だった。
下山後、道の駅小淵沢の延命の湯で暖ったか~い温泉につかりました~。