2016年4月24日(日)15:37

奥秩父の百名山 金峰山に登る。大日岩が魅力的!

先週、山友だちと八ヶ岳 天狗岳に1泊で行く予定だったのだが、実家のある九州での大地震で中止になった。僕の実家は大分県なんで当初はその影響もないだろうと金曜日は準備をしてひと眠りしていたのだが、つけたまま寝ていたNHKから緊急地震速報が聞こえてきて、目覚めて見ると大分県まで震度6になっていたのでさすがに焦って山どころの話ではなくなってしまった。山友だちとの山行を楽しみにしていたのでとても残念だったがこればかりは仕方がない。

 

今年は必ずひと月に一回は山に行くことを目標にしているので、先週の仕切り直しにどこか行きたいと思っていたが、それでもまだまだ九州では余震が続いており、何かあった時のために携帯の電波が入らない時間が長く続くのは気が引けるので、日帰りで行ける手近な山をあれこれと考え金峰山に行くことにした。

 

関東からは行きやすい山なので何度か行こうと思ったことはある山なのだが、その度に、どうせ金峰山に登るのなら、そこから雲取山まで縦走する時にしようと思っていたので今まで登ることがなかった。でも今回は仕方ない。「ええいもう行っちゃえ!」で金峰山に決めた。

 

ここ最近、日帰り登山は丹沢以外ほとんど行ってないのだが、甲州方面に日帰り登山で行く場合、前日夜に甲府まで電車で行き、そこでレンタカーを借り登山口まで夜の内にアクセスして車中で睡眠。翌朝早く登り始め、その日のうちに下山、温泉に入って帰ってくるという行程。家まで車じゃないので、下山後、疲れた心身にムチ打つような高速道での渋滞に巻き込まれることはないし、帰りの電車では酒とつまみを買い込んで飲んだくれて帰ってくることができるので気楽でいい。ただ中央線も高尾までは酒を飲んでいても構わない雰囲気があるのだが、そこから先は少しシャキッとしていないとならない感じがするのが辛い。

 

午前5時、瑞牆山荘から登り始める。あっという間に富士見平小屋つく。今日は晴れということだったがちょっと曇っているようだ。数年前に瑞牆山に行った時ここの小屋には来たことはあるが、登山口からも近く雰囲気のいい森にある魅力的な小屋だ。さらに小屋前にあるテント場は平坦で広く、富士山が見え、さらに水も豊富だ。いつか山友たちとここでのんびりと一日過ごしてみたいと思う。

 

大日岩を過ぎた辺りから登山道に凍結箇所が所どころに現れる。面倒臭いのもありアイゼンなしでちょっと進んでみたが、進むにつれ凍結箇所も多くなってきたので6本爪のアイゼンを装着した。森林限界に出る手前の急斜では朝早い時間、カチコチに凍っていたので、まだまだ5月中位まではアイゼンは持って行った方がいいかも知れない。

 

砂払ノ頭で森林限界に出る。金峰山の山頂までの稜線が一望。振り返り西側 南アルプス方面は晴れているが、南東側は高い薄雲がかかり見通しはいいのだが曇っていた。そこに5~6合目より下を雲に覆われた富士山がきれいに見えていた。稜線上、途中二か所アイゼンを装着が必要なところがあったが、気温が上がった下山時は早朝凍っていた雪も解け、逆に踏み抜くようになり、その時間に登ってくる登山者もアイゼンを付けていない人が多かった。

 

ゆっくり写真を撮りながら40分ほどで山頂に到着。山頂にある金峰山のシンボル 五畳岩は想像以上に巨大な奇岩だった。岩の前には鳥居があり、この岩が信仰されるのがよく分かるたたずまいだった。

 

今回は、まったく急ぐ必要がないゆっくり登山なので、写真を撮り、早い昼ご飯を食べたりして山頂で1時間半ほど過ごした。朝方吹いていたちょっと冷たい風が次第に暖かくなり、薄曇りもだんだん抜け青空が広がってきた。

 

早い時間に登ったので誰もおらず独り占めしてきた山頂に、ぽつぽつと登山者が現れ始めたので10時半前に下山し始める。陽射しが痛いように強くなってきた。下山したらもともと色黒の顔がさらに黒くなっているんだろう。

 

下山途中、巨岩の頂 大日岩に寄った。ルートからほんのちょっとだけ外れるのであまり立ち寄る人は多くはないのかも知れない。僕が居た間、他には誰も来なかった。

 

大日岩を見れば見る程、その頂に立ってみたくなる。大日岩の脇の方を見るとルートを示す赤い丸印があったのでカメラだけ持って、その丸印に従って登ってみた。少し登るとちょっとした巨岩上の広がりに出て、そこで丸印は大日岩ではなく、その奥にある別の巨岩の方に続いていた。ただその広がりから右に見えたクラックを伝って大日岩の上に行けそうな気がした。進んでみるとその先にもう2か所狭くて深いクラックがあり、そこを何とか登り切ると大日岩の頂に出た。グリップの利く花崗岩なので滑る落ちることはないが、ひとたびつまづいたりすると7~80メートル下に転げ落ちるだろう高度感にちょっと股間の辺りに寒気を感じた。ただ逆にその分だけ頂からの眺望は素晴らしかった。そこまで難しいルートではないので機会があったらぜひ登る価値があると思う。今回の山行で一番アドレナリンが出た場所だった。

 

大日岩を後にして富士見平小屋を再び通り、1時間半ほどで登山口に帰ってきた。朝5時に4台しか停まっていなかった駐車場に4~50台の車がありほぼ満杯になっていた。来週から始まるGW期間には多分ものすごいことになっているんだろう。

 

スマホの電源をハラハラしながら入れてみたが、九州地方で大きな地震が再び起きたようなニュースは載っておらずひと安心した。何事も起こらず無事に今回の山行が終わることができてよかった。

 

さて来るGW。まだ具体的に何も決めていない...どうしよう?3泊くらいでテント泊したいのだが...

ルートマップ

ルートデータ

入山日
2016/04/23
下山日
2016/04/23
水平距離
10.4km
最高点
2,599m

トレッキングレポート

林の間から瑞牆山が見える。
富士見平小屋の水場。冷たい。
富士見平小屋
ちょっと雰囲気が八ヶ岳に似ている。
大日岩
大日岩を過ぎた辺りから登山道が氷っている。アイゼンはまだ必要。
砂払を過ぎ稜線に出る。
左奥が五畳岩と金峰山山頂。
富士山方面はうす曇り。
あと少しで山頂。
五畳岩。巨大だ。表と裏ではちょっと違ったかたち。
八ヶ岳を背景に山頂標識。
五畳岩から雲海に浮かぶ富士山。
五畳岩と南アルプス。
八ヶ岳。
奥秩父北部方面。
奥秩父西部方面。いつか、この稜線を雲取山まで歩きたい。
富士山を眺めながらカップラーメンを食べる。風裏は暖かい。
五畳岩。
岩の間に見える富士山を写す。
五畳岩の前には鳥居が立っている。
時間が経つにつれ、うす曇りが抜け晴れてきた。
稜線に残る残雪。今年は少ないのだろう。
瑞牆山に向かって続く尾根を下っていく。
ホシガラス。岩ととても似た色合い。
登山開始した時より天気が良くなった。
登山道途中にある大日岩。
せっかくなんで大日岩に登ってみた。
ちょっと足がすくむ高度感。転倒したら下まで止まらないな。
裏手に回ると瑞牆山がよく見える。
大日岩頭頂部から金峰山の稜線を眺める。
さて降ります。
大日小屋のテント場。そこそこ平坦。水場もあるので良さそう。
大日小屋。中を覗いてみたが毛布が準備されていた。薄暗くて、ちょっと湿気っぽかった。
こういう木漏れ日の登山道歩きがいい。
富士見平小屋まで戻ってきた。
ここのテント場に泊まってみたい。登山口から40分程度で水も豊富、しかも雰囲気がいい。新緑と紅葉の季節は最高なんじゃないだろうか。
冷たい水がこんこんと湧き出ている。水の豊富な小屋は本当にいい。
今日も楽しい一日でした。
何の花だろう?川沿いにたくさん咲いていた。ツツジかな?麓は桜が咲いていて春満開だった。

データ

  • 入山日: 2016年4月23日(土)
  • 下山日: 2016年4月23日(土)
  • 登山エリア: 奥秩父連峰
  • 登山ジャンル: ピークハント登山
  • 登山スタイル: 日帰り
  • メンバー: ソロ
  • 天候: うす曇り~晴れ
  • メモ: 樹林帯はまだアイゼンが必要
2007