南アルプスの甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳、北岳をただただ遥か高嶺に見上げるだけの林道歩きで、年に一度、必ず来たい両俣小屋へ3泊4日の登らない山旅。今年もイワナ釣りの禁漁間近にやっと来ることができた。
それなりに数は釣れたがサイズは22〜23cm止まり。 まあ釣れればいい。「起きて」、「釣りして」、「飯食って」、「酒飲んで」、「寝て」、「また起きて…」あーこれだけで人生最高。酒飲みながら両俣小屋で出会う人たちとの一期一会の釣り談義や山談義で夜が更けていく。
星さんもまだまだご健在。 登山道に色づき始めたナナカマドがあり少しだけ秋の気配を感じる。また来年も来ます!
ルートマップ
ルートデータ
南アルプス
2024/9/6
北沢峠
北沢峠
トレッキングレポート
Day1: 9月6日(金)戸台パーク~北沢峠~両俣小屋

バス停名が「仙流荘」から「戸台パーク」へと変わっていた。さらバス乗り場も仙流荘の玄関前に移動していた。

北沢峠。ここから4時間弱の林道歩き。せめて野呂川出合までバスが通ってくれていたらありがたいのだが。

2019年秋の台風で林道のいたるところが崩落してしまって車が通ることができなくなった。

8月終わり頃から雨が多かったが小仙丈沢は問題なく渡れた。

もともとこの時間で両俣小屋に到達するには厳しい時間だったけど、道が悪くなってさらに難しいタイム。実際、1時間10分ほど掛かった。

両俣小屋に到達。小屋で買ったビールを一本飲んで持ってきたウイスキーを飲みながらテントを設営する。両俣小屋での釣り師匠の小屋番Mさんは、今年も既に山を下りていて会うことができなかった。

今回は町内のサーフィン仲間と二人できており、夜更けまで楽しく飲んだ。

今日は月明りがないので空を見上げるとたくさんの星と天の川を見ることができた。
Day2: 9月7日(土)両俣小屋 (泊)

8月後半から雨が続き、やっと晴れが続く予報で、さらに禁漁前週の週末ということで多くの釣り人が来ていた。朝起きた時にはすでに沢割は終わっていた。

今回一緒に来た友だちは初めてフライフィッシングをするので、川に出る前にテント場で1時間ほどまずはキャスティングの練習した。さすがルアーするので筋が良い。それにしても初めての毛鉤釣りが両俣小屋なんてなかなか贅沢。

22~23センチほどか。大きくはないが幸先よくすぐにこの美しいヤマトイワナの1尾に出会えた。

釣りやすい本流を午前午後と竿を出したがサイズも数も大して出なかった。ただもうこの自然環境の中で釣りをしているだけで十分に満足。そして、フライフィッシング初めての友だちも1尾釣りあげることができた。今日、無事に釣り終えたことの感謝を神様に伝えて小屋に戻る。

さて後は飲むだけ。

「みなさまのお墨付きブランド」のルーロー飯がとても美味かった。「みなさまのお墨付き」はカレー、中華、アジア系と色々なレトルトがあるけど総じてレベルが高いっと思う。さらにリーズナブル。

夏の終わりトリカブトが炊事場のわきに毒々しく咲いていた。
Day3: 9月8日(日)両俣小屋 (泊)

9月も中旬になり朝は10℃を切る寒さなのでゆっくり起きる。早く起きたところで、ここは谷に日が下りてこないとイワナの活性も上がらず大して釣れない。

最悪なことに、昨日の釣行中にウェーディングシューズのソールが剥げそうになっていたのが完全に剥げてしまった。さてどうするか...実は今回一緒に来た友だちが履いている沢靴は、僕が貸しているものなので、友だちは気を使ってくれて「履いていいよ」と言ってくれるのだが、フライフィッシングが初めての友だちにはまだまだここでの釣りを楽しんでほしいし...とりあえず午前中は友だちに使ってもらうことにした。

そんなことを小屋前のベンチで日向ぼっこしながら星さんには話すと、「常連客が小屋に置いている沢靴がたくさんあるからサイズが合うのあれば履いていきなよ」と小屋の倉庫からそそくさと4~5足の靴を持ってきてくれた。さすがにそれを借りるのは悪いかなと思ったけど「大丈夫よ」「大丈夫よ」と何度も言うので履いてみるとピッタリ合うのがあったので借りることにした。どの常連さんのか分からないけど、すいませんでした!そして、最終日の釣りも十分に楽しむことができた。

まだ天気はいいのだがこのあと夕方から夜にかけて雨が予想されるということで、明日朝帰るのにテントが濡れるのが面倒だったので、最終日の夜、ここ両俣小屋で初めて小屋泊することにした。

まだ午前中だったがビールを飲みながらテントを片付けた。

小屋前の本流からまた釣り上がる友だち。この二日間でキャスティングが本当にうまくなった。
Day3: 9月9日(月)両俣小屋 (泊)

両俣小屋と名物女将の星さん。また来年必ず来ます!

ここ最近は地球温暖化も影響して尋常じゃない豪雨になったりする。もうこれ以上登山道が崩落しないことを祈るばかりだ。


色づき始めたナナカマド

大仙丈ケ岳の稜線

北沢峠に戻ってきた。アスファルト道の最後の4kmの登りが本当に堪える。

バスを待つ間、こもれび山荘でハイボールを飲む

帰る途中、道の駅南アルプスむら長谷に寄る。やっぱりさすが長野県、果物が安かった。